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ゴールデンエイジの時期を逃すな!?

ゴールデンエイジとは?

ゴールデンエイジとは、簡単に言うと子どもにとって一番運動神経を伸ばすのに適した時期のことを言います。

この時期は、生涯にわたって必要な運動の基となる動きを習得するのにとても大切な時期で、「知能」「こころの知能」「体の知能」の3つをバランスよく成長させることで今後の運動神経の成長を図ります。

現在では「走る」「飛ぶ」「投げる」といった基本的な運動能力が低下している時代なので、出来ることなら有意義な時期にできるだけ伸ばしてあげたいですよね。

また、大体人間の成長は20歳ぐらいで落ち着くのですが、それまではグングン成長して時期に応じた運動神経の伸ばし方があるとのこと。

そして、運動能力に深く関わる神経型は、生まれてから5歳ごろまでに80%まで成長して、12歳でほぼ100%に達するそうです。
なので子どものこの時期は、神経系の発達一番伸びる時期でもあり神経回路が作られていくのです。そして、なぜこの時期にやっておくといいのかというと、神経経路は一度できると消えることは滅多に無いからなのです。
例えば、何年も乗っていなくても、自転車や自動車に乗れるのはそう言った神経回路が覚えているからなのですよ。

 

ゴールデンエイジの中の3つの期間

そういった運動神経をつかさどるゴールデンエイジですが、これも3つの期間に分類されるので紹介したいと思います。

プレ・ゴールデンエイジ(3~8歳ごろ)

子どもが3~8歳の時期は、神経回路が80%まで確立するという急激な成長を迎える時期なのです。
実は、運動能力の基盤はこの年齢で形成されると言っても過言ではありません。

なので、この年代の子どもたちは、たくさん体を動かすことが大切なのです。
それは、何かスポーツの習い事をするとかではなく、とりあえず子どもが興味を示すことをどんどんやらせてあげることが大切。
実は、今の子どもたちが昔に比べて運動能力が下がっているといわれるのには、この時期に外で遊ぶ機会が減少しているという研究がなされているほど。

なので、この3~8歳の時期には、たくさん体を動かしてあげましょう。

ゴールデンエイジ(9~12歳ごろ)

一般にゴールデンエイジと言われる次期は、9~12歳の頃を指します。
この時期には、神経系の発達がほぼ100%になるので、さまざまな動きに対応できるようになるのです。

運動神経系において一番成長が著しい時期なので「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。

この時期には、プレ・ゴールデンエイジで磨いた運動能力に輪をかけて、高度なテクニックも習得できる時期です。
9~12歳のときに覚えた感覚は、大人になってもずっと記憶しているので、どんどん動きを覚えて行ってくださいね。

ただ、この時期は、まだ筋肉は未発達なので感覚を磨くには適していますが、パワーやスピードは次の時期を待つべき。筋トレの要素より、テクニックを重視した方が良さそうです。

ポストゴールデンエイジ(13~14歳ごろ)

この時期には運動に適した筋力がついてくるので、いよいよパワーやスピードを鍛える時期となります。
13歳~15歳で骨格や筋力が急激に発達して、パワーやスピードが備わってくるのです。その反面、新たなテクニックの習得には不向きで、同時に、今までにできていた技術が一時的にできなくなることもあるそうです。なので、ポストゴールデンエイジの時期では、テクニックは自然と身体に覚えこまれているので、さらなる筋力のパワーアップを図ると良さそう。
個々に合ったトレーニングを与えて、ひとつづつクリアできるようにしていくのが大切です。

5歳までに身につけたい3つの動き

ゴールデンエイジの期間は上記で紹介しました。
では、神経が形成される幼児期にはどのような身体の動きを覚えるのが、今後の運動神経を高めるうえで効果的なのでしょうか。
ここでは、5歳までに身に着けたい3つの動きを紹介したいと思います。

1.体のバランスをとる動き

体のバランスをとる動きというのは、「立つ」「座る」「寝ころぶ」「起きる」「回る」「転がる」「渡る」「ぶら下」がるなどがあげられます。
幼児期において獲得しておきたい基本的な動きには、将来人間の動作として基盤となるものが主となります。これらがしっかり身についていることで、その後の運動における体のバランスが変わってくるそう。
確かに、幼児はひっきりなしに動いていますよね。少し落ち着いてほしい~!と思う時もありますが、運動能力を高めているんだと思って見守ってあげるのも大切ですね。

2.体を移動する動き

体を移動する動きとは、言葉通り「歩く」「走る」「はねる」「跳ぶ」「登る」「下りる」「這(は)う」「よける」「すべる」などの動作のことを言います。
これは、バランスをとる動きよりも動作が大きくなりますよね。これらのことを思い切り行うことによって、上手に体を移動させることができるようになります。
いつも走ってばかりで手を繋いで歩いてほしいところですが、危険でない場所は好きなように思いっきり走らせてあげましょう。

3.用具などを操作する動き

用具などを操作する動きとは、「持つ」「運ぶ」「投げる」「捕る」「転がす」「蹴る」「積む」「こぐ」「掘る」「押す」「引く」などの動作を言います。
これらは幼児期では、主に遊ぶことによって習得していく動きです。このような動作をやりたがる時期でもあるので、ぜひともこれらの動作を十分にさせてあげたいですね。

そして、以上で上げたような動作を遊びや生活経験などから学び、易しい動きから難しい動きへと変換していき、さまざまな動きを獲得していくことになるのです。

運動能力の良し悪しは遺伝で決まる?

「運動能力の良し悪しは遺伝で決まる」というのを都市伝説のような感じで聞いたことがありませんか?
これは、どうも違うようで、一般的に運動能力の良し悪しは子どもに遺伝するものではないそうです。

ただ、骨格の形や大きさ、筋肉の質といったものは遺伝の影響を受ける場合があるので、そういった面では運動神経が親と似る場合があるでしょう。

もちろん、トップアスリートともなれば、このような生まれつき素質に左右されることは出てくるかと思います。

しかし、運動神経は素質だけで決まるものではないということ。環境や本人の努力など、影響によって大きく左右されるのが運動能力です。
過去、日本代表に選ばれたサッカー選手のほとんどが次男、三男というデータがありました。もちろん一番上の子が運動神経が伸びにくいという訳ではありませんが、これは小さいころからお兄ちゃんの後を懸命に追いかけていたからかもしれませんね。

幼児期はどんどん体を動かす環境を与えてあげて

ゴールデンエイジを調べれば調べるほど、幼児期に体を動かして遊ぶことは、幼児にとってとても大切なことだと改めて感じますよね。
また、体を動かして遊ぶ機会が減少することは、その後の運動神経の向上が抑えられるだけではない様子。

意欲や気力の減弱、対人関係などコミュニケーションをうまく構築できないなどの弊害が出ると文部科学省も発表していました。子どもの心の発達にも重大な影響を及ぼすことにもなりかねないということなのですね。

子どもっていつも動いてばかりで、少しはジッとしてほしいと思うこともあります。

しかし、このような大切な時期だと思って危険でない場所を見つけて、たくさん体を動かせる環境を与えてあげたいですね。

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