雑記

難病治療に有効:子どもの乳歯が抜けたら、「保存」した方が良い理由

 子供にとって、歯が抜けることはワクワクするような瞬間でもあります。欧米では、抜けた歯を枕の下に入れて眠れば、歯の妖精がやってくるという言い伝えがあり、日本では、乳歯が抜けると上の歯は縁の下に、下の歯は屋根の上に放り投げてる風習がありますね。 

でも、もしあなたが親であれば、子供のかわいい乳歯を取っておくことを検討した方がいいかもしれません。最近の研究の結果、歯には幹細胞が含まれていることが分かってきたからです。


現在の科学では、赤ちゃんのへその緒から幹細胞を取り出すことに成功していますが、これは生まれた直後にしか抽出することができません。ところが最近、保存してある乳歯から、「特別あつらえの」の幹細胞を抽出し、将来的な治療に役立てるという研究が進んでいます。自分の体から作られる幹細胞は、移植しなおした場合も拒絶反応を引き起こすリスクが非常に低く、治療に役立てやすくなります。

しかし、この場合も重要になってくるのは時間です。48時間以内に抜けた歯に対して適切な処置を施さなければ、中の細胞を使用できなくなってしまいます。そのため、中には子供の歯が夜に抜けた場合でも歯科医が歯を回収して冷凍し、保管するという夜間サービスを展開する企業も出てきました。

ちなみに以下はこの方法によって治療できる可能性のある病気のリストです。

  • 白血病
  • ホジキンリンパ腫
  • 貧血
  • 自己免疫疾患
  • 多発性硬化症
  • クローン病
  • パーキンソン病
  • 筋ジストロフィー

今後も研究が進んでいけば、現在難病とされている病気の新しい治療法の開発も期待できます

幹細胞とは、自己複製能と様々な細胞に分化する能力を持つ特殊な細胞で、神経細胞や軟骨、骨髄など、あらゆる組織や細胞に転換することのできる機能を持っています。これを使えば、例えば骨髄ドナーや移植といった治療法を使わなくても白血病の治療が可能になるかもしれないのです。

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