子供の習い事をさせる上で「ゴールデンエイジ」と言う言葉は聞いた事があるのではないかと思います。
近代これだけスポーツが盛んになってきており、東京オリンピックなどで盛り上がっていますので、ご存じな方も多いのではないでしょうか?
ゴールデンエイジとは、簡単に言うと
「応用力(センス・基礎基盤)を磨く事の出来る時期」
と言われています。
運動神経が向上し、スポーツが上手くなるための大切な時期として表現されます。
しかし、スポーツだけではなく楽器など繊細な指使いを必要とするものなども当てはまり、何かを上達するために「とても重要な時期」なのです。
ゴールデンエイジの時期をグラフにした表記が下記の内容になります。
上記のグラフで表記されているように「ゴールデンエイジ」は大体
「3歳~14歳」
頃までとなります。
その中でもさらに3つの時期に分類されます。
「ゴールデンエイジの3つの時期」
「プレゴールデンエイジ」:3歳~8歳
運動における多種多様の動作を経験し基本的な運動動作を身に付けておくべき時期です。
自分の身体の制限が厳しい時期でもあります。(※右足を出そうとしても左足が出てしまうなど)
この時期に様々な遊び・スポーツを経験させることが非常に効果で気であります。
「ゴールデンエイジ」:9歳~11歳
自分が思ったように身体を動かせるようになる時期になります。
プレゴールデンエイジの時期に基本的に動作を身に付けておくと動きを見ただけすぐに理解できるなど即技術を習得できるようになる。
今までできなかったことが、突然出来るようになったりなど技術・センス、共に大きく成長が見込める時期になります。
「ポストゴールデンエイジ」:12歳~14歳
の時期になると既に神経系統は「9割型」形成されています。
運動神経の成長が止まることで以前とは違い短期間で急成長する事が難しくなります。
その為この時期では現状の技術レベルを維持しながら反復練習などを導入し基本動作の質を高めていくことが重要です。
「考えながら練習する」など今までよりも質の高いトレーニングに取り組む必要があります。
この様にゴールデンエイジには3種類の時期に分類され、それぞれの時期に合った練習方法を考える必要があります。
但し、上記に挙げた各時期における年齢範囲は全ての子供たちに同じように当てはまるわけではありません。
子供の成長のスピードは様々でプラスマイナス3歳差ほどの個人差があります。
その為、周りの子が出来るプレーを出来ない事も当然あります。
それは技術のせいではなく、成長のスピードの差にあるかもしれません。
その為、年齢・学年での判断ではなく各子どものそれぞれの成長スピードにあった指導方法を心掛ける必要が出てきます。
その点を見極める事が出来るのが良い指導者の分かれ目になります。
ゴールデンエイジの時期の取り組み次第でプロアスリートになれる可能性を高めることが出来ます。
子供はその事を知りません。
ご両親・指導者がその点をしっかり理解して接する事が重要なのです。
また、この時期に非常に効果的なトレーニングとして「コーディネーショントレーニング」があります。
コーディネーショントレーニングは運動神経を向上させる事を目的として神経を刺激しながら行うトレーニングです。
(コーディネーション7つの能力)
・定位(物や人など位置関係を把握する能力)
例:ボールなどの落下地点に正確に入ることが出来るなど
・識別(手や足、道具などを扱う能力)
例:ボールを正確に蹴ることが出来るなど
・反応(合図などに対して素早く反応する能力)
例:スタートダッシュなど
・変換(状況に応じて適切に対処する能力)
例:ディフェンス等で相手の動きに合わせて適切に対応する能力など
・連結(身体を無駄なくスムーズに動かす能力)
例:受身を上手くとれるなど
・リズム(動作のタイミング等を上手く合わせられる能力)
例:音や合図に合わせて指定の動作が出来るなど
・バランス(崩れた体勢でもバランスを上手に保てる能力)
例:転びそうになっても持ち直すことが出来るなど
「レスリング」「器械体操」というスポーツは特に「コーディネーショントレーニング」にすべてに適応していると好評であります。
レスリングを通じて、ゴールデンエイジの時期を逃さず、子供の成長にプラスになればと思います。
近年ゲームに夢中になる子供達が非常に多く、わざわざ公園でゲームをしている姿を見かけます。
運動の機会が少なくなり、子供の運動能力は年々低下の傾向にあります。
一生に一度しかない「ゴールデンエイジ」の時期、どう取り組むかよく考えて有意義に過ごしましょう。